そもそもグリーンランタンとは?
前回等の記事でグリーンランタンの邦訳をより楽しめるような記事を作成した訳ですが、そもそもグリーンランタンとは何かをよく知らない人もいると思うので、ご紹介しようと思います。
ご注意:僕もグリーンランタンはさほど詳しくなく、解説本を片手に紹介しています。そのため、"このエピソード省きやがって!"などといろいろ思われるかもしれませんが、ご容赦ください。
それでは、グリーンランタン・コープスから。
(本記事ではグリーンランタン隊と表記)
グリーンランタン隊の誕生と詳細
100億年前、マルタスと呼ばれる惑星で宇宙最初の文明が誕生したが、マルタスの科学者のクローナという人物が行った実験により、反宇宙(アンチモニターが生まれた宇宙)が誕生してしまうことになる。
同胞の愚かな行為に責任を感じたマルタス人は宇宙の中心に位置する惑星オアに移住し、ガーディアンズ・オブ・ユニバースを名乗る。
その後ガーディアンズは、力を増幅させるセントラル・バッテリーを構築する。揺るがぬ正義感と意思を持ち合わせた者に宇宙を守る任務に与えることにし、宇宙全域の中から選ばれた人物にセントラル・バッテリーと繋がりを持ち、リングに力を充電できる緑色のランタンであるパワー・バッテリーとバッテリーから力を得て、リング装着者の意志の力次第で無限の可能性を秘めたパワーリングを与える。ガーディアンズによって選ばれ、リングとバッテリーを与えられた人々は、"グリーンランタン"と呼ばれ、宇宙全域から選ばれたグリーンランタンらをグリーンランタン隊と呼ばれ、キロウォグなどの経験を積んだ熟練のランタンは、ランタン隊新人の訓練などを行うのも役目のひとつ。ガーディアンズは宇宙全域を3600のセクター(領域)に分けた。
グリーンランタンは各セクターに1〜2人配属。ちなみに地球のセクターは2814とされており、2814担当のランタンは5〜6人と異例の多さ。
"畏れよ、我がグリーンランタンの光を!"
パワーリング
グリーンランタンの隊員に与えられる指輪。ハードライトと呼ばれる実体を持つ緑の光を放つほか、飛行能力、ワームホールによる長距離ワープ、透明化、非実体化、ホログラムによる変装、メンバーとの通信、宇宙のあらゆる言語の翻訳、オアに置かれたデータベースの検索、傷や疾病の治療など、非常に多機能だが、黄色の物体には効果がないのが唯一の弱点。
(効果がない理由はグリーンランタン:リバースを参照)
もうひとつのグリーンランタン・リング
35億年前。銀河秩序の確立を目指したガーディアンズは、混沌の力たる魔法を宇宙から放逐すべく、宇宙中から集めた魔力をスターハートと呼ばれる宝珠に封印していたが、その宝珠はやがて自我を持ち、自らの一部を隕石として宇宙に送りだす。
その結果、地球に飛来したスターハートの欠片は、ランタンの形になり、1939年のある日、ある青年の手に渡ることになる(後述)
グリーンランタンに関係する人物まとめ
フェリス航空のテストパイロットだったが、ある日アビン・サー(後述)のリングによってグリーンランタンに選ばれる。
グリーンランタンとしてセクター2814を警備に当たる一方で、ジャスティスリーグの創設にも参加し、最高のグリーンランタンとして活躍した。
しかし、スーパーマンの敵である異星人のモンガルがコーストシティを爆破したことで700万人の市民が犠牲となってしまい、悲嘆に暮れたハルはリングの力で街を甦えらせようとしたが、パワー不足で失敗。
さらに、リングの私的利用を禁じるGLの掟を破ったとしてガーディアンズに糾弾され、怒りに駆られたハルはセントラルバッテリーのパワーを求めて惑星オアを襲撃。立ちはだかる同僚のグリーンランタンを次々と倒し、バッテリーのパワーを吸収することで、魔人パララックスへと変貌を遂げ、歴史改変を試みたり、私利私欲の限りを尽くす。
その後はある事件の際に太陽を再点火して命を散らしたが、神の使いである精霊スペクターと魂を融合することで現世へと帰還を果たし、過去の贖罪をしながら、神の使いとしての任務を遂行していく人生を送るようになる。
(グリーンランタン:リバースへ続く)
DCの歴史が仕切り直されたイベント"NEW 52!"から現在まで正史世界として扱われているプライムアースにおいてもは、ハルはオリジンからパララックス、リバースなど含めてほぼ同様の歴史を辿ったとされており、変更点はほとんどない。
ジョン・スチュワート
貧しい家庭に生まれた彼は、白人の生き方に学べという父の言葉に従い、建築家の道を目指した。
ハルの代替隊員だったガイが負傷したことで彼に代わりグリーンランタンの任務をこなす。その後、ハルが一時的にGLを引退したのを機に、
正式なグリーンランタンに昇格した。その後、同じくランタンのカトゥマ・ツイと結婚した。
だが、ツイは宿敵スターサファイアに殺害されたり、"コズミック・オデッセイ"事件で自分のせいで多くの人々を犠牲に晒してしまったりと散々な目に遭ってランタンを引退していたが、紆余曲折を経てグリーンランタンに復帰。
ダーク:メタル以降のDCユニバースにおいてはジャスティスリーグのメンバーにとなるも、シネストロの策略でウルトラヴァイオレット・ランタンのメンバーにさせられたり、過去のトラウマと向き合うことになったりと散々な目に遭っている。
(スコット・スナイダーのジャスティスリーグを参照)
余談だが、アニメ版のジャスティスリーグにおいてもジョンがグリーンランタンとして所属しており、もしかすると、メタル以降のジャスティスリーグのメンバーに抜擢されたことは、アニメ版のJLが意識されたのかもしれない。
フラッシュとバットマンをすきになった
きっかけの作品でもあります(謎情報)
ガイ・ガードナー
荒んだ少年時代を経て、同じ問題を抱える人々を助けようとソーシャルワーカーの道に進んだ青年。
ハル・ジョーダン同様にアビン・サーのリングによって後継者候補に選ばれていた過去を持つ。
その後、ハルの友人になったガイはハルの代替要員となったが、地震で重症を負い、代替隊員の代理となったのが前述のジョン・スチュワートである。
その後、紆余曲折を経て正式なグリーンランタンに。グリーンランタンとしての過酷な事件の連続で穏やかだった性格は傲慢そのものに変貌。クライシス後、新生ジャスティスリーグに加入したガイだったが、自分こそが真のランタンだと自負する彼はハルの存在を疎ましく思い、セクター2814のGLの座を賭けてハルと対決するが、敗北しリングを破壊されてしまう。新たな力を求めたガイは、自らに眠っていた戦闘民族バルダリア人の遺伝子を開花させる。
そして、バーの"ウォーリアーズのオーナーとヒーローの二足の草鞋を履き続けている。
さっきのはまあ比較的最近のガイだけど、
昔のガイは…
髪型えぐい
カイル・レイナー
イラストレーターとして働く青年だったが、パララックス騒動の際にガンセット(後述)によって"最後のグリーンランタン"に選ばれる。
使命の重さを実感できなかったカイルだが、
敵に恋人を殺害され(しかも死体を冷蔵庫に詰められるという正気の沙汰では無い展開。このように成長のために死ぬヒロインのことをこの事件から取って"冷蔵庫の女"と呼ぶ)
パララックスと対峙する等の過酷な経験を積み、ヒーローの自覚に目覚めていくのだった。
ほかのヒーローからもグリーンランタンとして
認められ、ジャスティスリーグ入りも果たす。
その後、イオンという守護神と融合し、宇宙へと旅立つ。
(それがきっかけでジョンがグリーンランタンに復帰した)
サイモン・バズ
2011年の"NEW 52!"以降の展開でリングに選ばれた新人ランタン。
2016年の"Rebirth"以降のジャスティスリーグのメンバーとして"もう一人のグリーンランタン"と活躍を見せていた。あんま出てこない。というか全然知らない。困った。リング以外の武器として実弾の入った銃を使う。…らしい。
サイモン・バズについてはこちらをご覧になると、なんとなくランタンになった経緯とか、どんな人物なのかは分かるかな?と思います。
アメコミ放浪記氏は原書メインのブログで、現行の展開追う時にとても助かってます。
アメコミ放浪記 Green Lantern : Rise of Third Army その2
アメコミ放浪記 Green Lantern : Rise of Third Army その3
アメコミ放浪記 Green Lantern : Rise of Third Army その4
アメコミ放浪記 Green Lantern : Rise of Third Army その5
アメコミ放浪記 Green Lantern : Rise of Third Army その6
ジェシカ・クルズ
アース3に存在する装着者を支配する恐怖の指輪ことパワーリングに乗っ取られた女性。
ジャスティスリーグ(特にバットマン)の説得により、リングの支配を脱出することが出来た。
その後、フラッシュ(バリー)の紹介で、グリーンランタン(ハル)からリングの扱い方のアドバイスを受けることになる。ジェシカのその後の動向については、NEW 52!期のジャスティス・リーグやDC REBIRTH期のジャスティス・リーグを参照。
邦訳も出てるし、ぜひ読んで欲しい。
キロウォグ
新人グリーンランタンの訓練を担当するランタン。
新人時代のハルに殴られたりするほど、最初はハルと関係は良くはなかったが、ハルが一人前のランタンになった後は、彼の地球での任務や宇宙の存亡をかけた戦いに協力する姿を見せている。普段は厳しい態度を取っているが、家庭では家族思い、という一面も。
アビン・サー
セクター2814担当のグリーンランタン。
彼の操縦する宇宙船は操作不能になり、地球に墜落してしまう。墜落によって重症を負ったアビンは死期を悟り、リングに自分の後継者を探すよう命じる。
その結果、リングに選ばれた地球人がハルとガイであった。(墜落場所に近いところにいたハルがアビンに会うことでハルが選ばれた)
シネストロの師匠でもある。
2011年の"フラッシュポイント"では、歴史が変わり、地球に墜落せず生存。セクター2814のグリーンランタンとして、地球周辺の星々をパトロールし続けていたが、代わりにハル・ジョーダンが飛行機事故で死亡…。
シネストロ
セクター1417を担当しているグリーンランタン。
ハル・ジョーダンがグリーンランタンになった直後に訓練を受けた"師匠"的存在。
担当セクターは、全セクターで最も治安の良い地域だが、その実態は恐怖を利用した独裁政治によるものでそれを知ったハルはガーディアンズに報告し、シネストロはグリーンランタンの資格を奪われることとなる。
シネストロはその件を機にハルを恨むようになり、グリーンランタンが苦手な黄色い物質を使うイエローリングを使い、グリーンランタンたちを苦しめていく。
"グリーンランタン:リバース"にも登場し、"シネストロ・コァ・ウォー"ではメインヴィラン。
スコット・スナイダーがライターを担当した"ジャスティス・リーグ"にも登場している。
ガンセット
グリーンランタンを指揮するガーディアンズの一人。
本来、ガーディアンズは固有の名前を持たないため、彼にガンセットという名前がある理由は不明。
パララックスがセントラル・バッテリーを破壊した際、最後のガーディアンとなった彼は、破壊されたハルのリングを修復し、カイルに与えた。
それ以来、カイルの指導役を務めながら、コァの再建を目指している。
1939年、鉄道技師だったアランは、スターハートの欠片が変化したランタンを手に入れる。ランタンのパワーにより、列車事故から奇跡的に生還し、生還したアランはランタンの言葉に従い、指輪を作り、魔力を操るグリーンランタンとなった。活動拠点はあのゴッサム・シティで、バットマンが現れる前のゴッサムを守っていた。
その後、フラッシュ(ジェイ)やスペクターらと共に、ジャスティス・ソサエティを結成する。バリバリ現役で活動しているおじいちゃんヒーロー。アランは地球で初めてグリーンランタンとなったが、ガーディアンズやリングによって見出されるタイプのグリーンランタンとはルーツがまるで違う。セントラル・バッテリーとの繋がりはないため、従来のランタンの弱点の黄色い物質は効果がない。
しかし、ガーディアンズとの関わりがないわけではなく、アランの活躍がガーディアンズに認められて、グリーンランタン隊の名誉メンバーにもなっている。
同じ名前で活躍するヒーロー同士として、ハルのことを誰よりも気にかけている。そんなアランだが、現行の正史世界では…(詳しくは"ドゥームズデイ・クロック"を参照)
ちなみに、2011〜2016年頃に連載されていた並行世界アース2を舞台にしたシリーズのアランは、
若くてカッコイイ上、同性愛者という新たなアイデンティティを獲得した。
本名:オリバー・クイーン
DC界きっての弓矢の名手。
ハルとはジャスティスリーグのチームメイトだったが、特に親友というほどでもない間柄であった。ガーディアンズに人間の真の姿を教える旅に出た二人は、さまざまな経験を経て無二の親友になる。
パララックスの事件で胸に重傷を負ったオリバーは、テロリストの爆弾からメトロポリス(スーパーマンの故郷)を救うために、自らの命を犠牲にして被害を防いだ。
その後、太陽を再点火し死亡する前のハルであるパララックスによって再び命を与えられ、この世に蘇ったのだった。
比較的最近のふたり
フラッシュ
本名:バリー・アレン
ご存知、地上最速の男。
ハルの親友で、死から復活した共通点もある。"ブラッケスト・ナイト"では、自分たちが不在だった期間に死亡した友人のヒーローたちの死を悲しんでいたほか、ブラック・ランタン隊と呼ばれる死者で構成された軍団が地球で暴れた際はハルと共に事態の収集に尽力した。
詳しくは"ブラッケスト・ナイト"を参照。
ネット通販限定で売ってます。
買って読め。
ふたりはなかよし。
(実写作品で早く共演しろよ…)
グリーンランタンとその関係者たち。邦訳を楽しむ分だったらこんくらいだけ把握してればいいのかなー?という感じです。付属してくる解説本により詳しく書かれてます。気になった方はそちらも参照してみてください。
ではまた。